夜、訪れたもの

さて、下山です。

何年も前の出来事になるのですけどね。(稲川淳司風に)

その夜はね、なんだか少し肌寒い夜で、なんとも言えない風が吹いていたんですよ。

で、夜にですね、トイレに行ったんですよ。トイレ。
メガネ外したままね、トイレに行った。

うちのトイレの窓からは、仏間の窓が見えるんですけれど、まぁ、普段はそんなまじまじと見ることなんてないんですよ。

それがね、その時は、トイレの窓から仏間のほうに何気に目を向けたら、

何か、違和感を感じる。

なんだろうな、なんかおかしい。なーんか、おかしいなぁ。
じーっと、見た。そしたらね、ぼやけた中にね、何かが光ってる。
あれ?仏壇の電球つけたままだったろうか?
目を細めてじーーっと見るとね、その光がね、わずかに動くんですよ。

あれ?と思って用を足して仏間に行った。仏間はしーんとした暗闇があるだけで、光ってるものなんて何もありゃしないんですよ。

居間に行ってメガネを持って、トイレに行った。なぜか、音を立てたらダメな気がしてね、そーっとそーっと歩いて行って、トイレの窓からまた仏間を見たらね、

見えるんですよ。今度ははっきり見える。
確かに何か光ってる。窓の外側、サッシのところで黒っぽい塊の上に、何か光ってる。よーく見た。よぅく見たらね、あたしゃそんとき、わかっちゃった。
光ってるのはね、目だったんですよ。
目玉がそこで、こちらをじーっと見つめて、光っていたんですよ。

目玉の正体。

あ、下の方にちょっと心霊写真ぽく映ってるのは自分です。おばけじゃないです。
はい。

モモンガは白川村では「ばんどり」と呼ばれています。
父の子供のころには、夜に森の中に行って樹上を見上げると、それこそ星空かと思うほどの数のバンドリの目が光り輝いていたとのこと。
なお、このバンドリ、とても美味しいらしく、昔の人はよくとって食べたそうです。

近くで写真を撮りたかったので、仏間の窓を開けて近くで写真を撮ってみました。

この後、家の中に飛び込んできました。

あっちに飛んでつかまり。

こっちに飛んでつかまり。

そっちにも飛んでつかまり。

まるで忍者です。

何とか段ボール箱の中に追い込んで、近くの林に行って杉の木の下で
段ボールの蓋を開くと、ものすごい速さで杉の木を駆け上っていきました。
写真を撮る間さえないほどでした。
その後、またどこかに飛んでいったのでしょうか。

見送った後で「ああ、せっかくだから食べてみてもよかったのかもしれない。」とちょっと思ったのは内緒です。

白川村では、こんな思いがけない野生動物との日常の中での遭遇もあったりします。