はじめまして、柴原です。
白川村に地域おこし協力隊として移住してきて、
もうまもなく3年を迎えます。時間の流れは本当に早い・・・
さて、先日地元の白川中学校の茅刈り活動に顔出してきましたので少しばかりご報告を。
ご報告の前にそもそも白川中学校の茅刈り活動はいつから始まっているか?
はい、調べてみました。
実は・・・
昭和62年(1987年)から始まっています。
なんと・・・
30年弱の歴史があるとのことです。
いやぁ、すごい!!

茅刈りを学ぶ
早速、この道のプロである村の茅刈り名人であるおとうさんから、茅刈りのやり方を教わります。
「左手で茅を抱きかかえるようにして・・・」
「鎌を叩くように切ると刃を痛めるので、引くように・・・」

中学生達も真剣な眼差しで名人の一挙手一投足をみつめています。
また、茅には大茅(オオガヤ)と呼ばれる「ススキ」と
小茅(コガヤ)と呼ばれる「カリヤス」の2種類があり、
大茅は太くて、茅の茎を切断すると詰まっていて硬く、
小茅は細くて、茎を切断すると竹のように空洞になっていて背丈は短く柔らかいとのこと。
合掌造り家屋の屋根を指さして、
「あれは大茅を使っているんだけど、実は小茅ってのもあるそうよ」
ってさりげなく言えると周りの人に注目してもらえるかもしれませんね!
責任は取れませんが、是非、お試しください(笑)

ちなみに上の写真の左側が大茅、右が小茅です。
広大な茅場に散り、作業開始!!
まだ始まったばかり、中学生達にも余裕の表情が浮かび、
あちらこちらで笑い声をあげながら、取り掛かっています。

本当に楽しそう!

名人に教わった直径30cm束を目安にどんどん作ります。
いたるところに茅タワーができていきます。

刈られた茅束は軽トラで村内にある茅置き場へ運ばれます。
屋根葺き替えに必要な茅の量は1坪当たり100束程度。
例えば、世界遺産集落内にある国の重要文化財である「和田家」の場合、
片屋根で8000束必要なんですって。
この軽トラ何往復分?
本当、昔はどうやってたんでしょうね・・・

茅置き場に運んだ茅束は並べて乾燥させます。

ここまで乾燥すると、合掌の屋根として使えます。
手間かかってます。先は長い・・・
茅場に戻り、一時間も作業をすると、口数も減ってきたかな・・・?
まぁ、それは私含め、参加した大人も同じですが(笑)
休憩をはさんで午前の間、目一杯作業を続けて、600束程度を作れたそうです。
え~と、和田家の確か、片屋根で8000束だったかな・・・
終わりに

村の茅職人さんが作業状況を確認するための空撮データを特別、頂きました!
村の中学生、先生、保護者で刈った茅も茅場の半分も満たないということがよく分かります。
繰り返しになりますが、
本当、昔はどうやってたんでしょうね・・・
あぁ、偉大な先人たち。良い機会になりましたとさ。