岐阜住学で白川郷の文化を探求する”さきちゃん”

こんにちは!

2021年10月末より白川郷ヒト大学さんでインターンを始めました武蔵野美術大学大学院修士1年の平田藍莉と申します!今回は、「岐阜住学」というプログラムに参加している学生さんと一緒に生活しながら取材をして発信する役割を担っています。

今年から始まった「岐阜住学」

参加している学生さんが日々どんな生活をしているのか

そもそも「岐阜住学」とは何か

活動の様子を切り取りながら、お伝えしていきます。

今回は「岐阜住学」にどんな子が参加しているのか詳しく紹介させてもらいます!

 

●白川村で人と繋がり作りに奮闘“さきちゃん”

<プロフィール>
名前:渡辺咲紀 滋賀県出身

大学:名古屋大学修士1年 文化人類学を専攻

好きなもの:昭和歌謡

滞在先:白川村

私が白川入りした時には、既に白川に滞在3週間目になっていたさきちゃん。話してみると、「どこどこの誰々さんがね!…」と白川の人の話がたくさん出てくる。よく聞いてみれば、農家さんを手伝ったんだとか、地域の飲食店でアルバイト始めるんだとか、同世代のお友達と鍋したんだととか…

3週間どんな生活をしていたら、こんなに人脈を広げられるんだろう?ちょっとだけ彼女の日々について行かせてもらいながら、白川で頑張るさきちゃんを探っていきます!

●「岐阜住学」に参加した理由と大学院の研究

さきちゃんは、大学院で文化人類学、つまり人間生活や活動の具体的なありかたを研究しています。

研究テーマは「世界遺産の保存と継承について」

岐阜住学に参加する前から、白川郷について興味があったようです。白川郷に滞在しながら研究を進めようと思った矢先、大学の単位を取得しながら、ローカルでの生活・暮らし・交流をするプログラム「岐阜住学」を見つけて参加を決めたそう。やりたいことと「岐阜住学」が上手く合致したなんて応募するしかない!となったようです。

さきちゃんが白川の文化で1番興味を持っているのが、「結(ゆい)」と呼ばれる文化です。簡単に言うと、村民同士の助け合いを指す言葉で、例えば、茅葺き屋根の修繕作業を村民が協力して行うのが代表的な「結」のひとつです。

ただ今の白川郷には、「結」は形としてだけ残されている現状。さきちゃんは白川に来てその現実に直面し、これから「結」が白川にどう関わっていくのか興味が尽きないみたいです。

興味が湧いたところへどんどん出かけて白川の人たちにインタビューをし、地域のひととの交流を通して文化を知っていく毎日を過ごしています。

●白川郷で会いたい人のところへ行くために

この場所へ行きたくていくというより、会いたい人がいるからいろんな場所へ行くと語るさきちゃん。今回は茅葺き職人さんのお話を聞きたくて繋がりを作ろうとしています。

訪れたのは、民宿わだやさん。女将のさおりさんの旦那様が茅葺き職人さんだということで、まずご挨拶に来ました。女将のさおりさんは私たちの率直な質問に快く答えてくれて、白川の文化や故郷のことなどでお話が弾みます。お話を聞いている間、さきちゃんは小さなメモ帳とペンを持って、何かヒントになることがあればすぐペンを走らせています。 

そして繋がり持ったことで茅葺き職人さんの和田真樹さんにお話を聞くチャンスを掴みました!ずっと興味を持っている「結」について実際の職人さんの考えを聞き出していきます。さきちゃんはこうした調査を繰り返し、調査結果を踏まえて最終的に大学院の修士論文にしていく予定です。

 

●実際に手を動かして感じる村のこと

さきちゃんはお話を聞きに行くだけではありません。体験を通した学びもたくさんしています。

マコモダケという野菜の収穫

かやほうき作りを体験

地元の小学校で行われたかや刈りの授業に一緒に参加など…

こうした体験の後、帰ってくるさきちゃんはいつも大荷物。いろいろなものをいただいて帰ってくるのです。 

見せてくれたのは、2つの“かやほうき”

「どっちが私が作った方かわかる?」と、職人さんが作ったほうきと自分が作ったほうきを見せてくれる。当てずっぽうで答えてみると、「いややっぱ職人さんはすごいんやな、私は不器用でだめやわ~」と笑う。そして、体験に行けなかった私に紐の結び方や材料のこと、今日聞いてきた話を次々と嬉しそうに話してくれます。さきちゃんは自分の目できちんと見に行って体験してくるから、人との繋がりを広げられて、村のことを理解し始めています。そんな楽しそうに体験を語る彼女が私にはとてもまぶしく見えるのです。

●地域のお仕事へ参加 地域の中に足を踏み入れる

白川で生活して感じるのは、住民が村内の風景を守る意識の強さです。公民館の周辺の掃除”草刈り”に、豪雪から家を守るための作業”雪囲い”、村内の人手が必要なお仕事を地域の人同士で声をかけあって行います。そこに継がれてきた村の生活や「結」という助け合いの心、世代や人の繋がりを作る白川の文化が含まれているように思います。

私たちも長く滞在する身として、地域のお仕事に声をかけていただき参加してきました!

同じ釜の飯を食うかのように何か一緒に仕事をすることで、私たちは地域に少しずつ入っていく心地がするのです。 

さきちゃんのすごいところは、名前をきちんと覚えるところ。

特に白川はご親戚の関係が多くて、同じ名字の方がいらっしゃいます。その上、村民の方の話には、村のいろんな人の話が出てきます。たくさんの初めてお会いする人の囲まれる中でも、会った人のことをきちんと覚えているのは、彼女の優しさと相手を大切にしようという心だと思います。

 

人に会い続ける白川での毎日は、さきちゃんにとってきっと相当な大冒険

2021年12月末で岐阜住学は終了ですが、大学院の研究として白川へまた来る予定話しています。

白川で頑張っていることが実を結び、また人との繋がりが末長く続いていきますように!

 

この記事を書いた人

平田 藍莉(ひらた あいり)

武蔵野美術大学大学院修士1年。
空間デザインを専攻、将来の夢は地域に根付いた何でもデザイナー。地域のことを知ったり、拠点を見つけたくて、さまざまな地域へ滞在しています。
ねこ、歌うこと、夜の散歩が好きです。