駅長は今日も、人を結ぶ。道の駅白川郷

 

岐阜県有数の観光スポットである白川郷。世界遺産集落に最も近いこの道の駅では、村の歴史を学ぶことができる「合掌ミュージアム」や、地元の食材をふんだんに使用したメニューを提供するお食事処、お土産処、地域の方のためのコミュニティスペース「総合文化交流施設」などを運営しています。

多くの地元の方や観光客が立ち寄るこの「道の駅白川郷」で7年前から駅長を勤める白木しろき弘一ひろかずさんにお話を伺いました。

 


 

駅長の白木弘一(しろきひろかず)さん

歩実
インタビュアーの歩実です。白木さん、今日はよろしくお願いします!

早速ですが、まずはこの道の駅がどんな場所なのかを教えて頂けますか?

白木さん
白川郷が世界遺産に登録されたのが1995年なんやけど、道の駅はその翌年の1996年7月に開業したんや。

会社設立当初の1番の目的は、地域の特産品を売ることや、道路利用者の休憩場所を創ることやった。

でもそれだけじゃのうて、併設されている「合掌ミュージアム」ではふだん外側からしか見れない合掌造りを内側から見ることができたりと、文化的な側面からも魅力のある施設になっているんや。ここまで詳しく合掌づくり家屋の断面図を見れるのは、日本でここだけやで。

歩実
その他にも、トイレや冷暖房を効かせたスペースが24時間解放されていて、誰でもいつでも利用できるんですよね。
白木さん
そうやね。ドライバーさんや村の人がほっと一息つける憩いの場になればいいなと思ってるんや。

白川村に伝わる助け合いの精神「結」について説明してくれている白木さん

歩実
道の駅を経営される中で、何か工夫されていることはありますか?

白木さん
俺が駅長に着任したのは7年前なんやけど、当時は右も左も分からないような状態だったんや。だからまずは現状と課題をしっかり整理して、改善提案書を作るところから始めたんよ。

お客さんのためにも、一緒に働くスタッフのためにも、そもそも自分たちがこれから道の駅をどうしていきたいのか、何を変えたくて、何を残したいのか、ちゃんと言葉にして共有しなきゃいけないと思ってね。

そこから1つずつ、レストランの新メニューの考案や、お店の内装・家具の工夫など細かい改善を重ねていって今があるなあ。

白木さんの右腕として道の駅を支えるスタッフさんが考案した、ジビエ肉のうどん。めちゃくちゃ美味しかったです…!!!

歩実
試行錯誤を繰り返しながら今の道の駅をつくってこられたんですね。

仕事をする上で白木さんが大切にしていることはありますか?

白木さん
何よりも一番大事なのは、お客さんに喜んでもらうことだと思っとるんよ。

白川村は小さな村だから、飲食店の数が少なかったり、食材確保・人件費削減などの理由で予約のみで営業している店も多かったりする。そうすると、もしかしたら「お腹が空いてたけどお店に入れなかった」という思いをしてしまう観光客の方もいらっしゃるかもしれない。

それは悲しいなあと思うから、この道の駅は「誰でもいつでも立ち寄れて、お腹と心を満たして帰れる場所」であれたらいいなと思っているんや。

店内の木材のこだわりポイントを教えてくれています。店内のあちこちに白木さんの遊び心が詰まっています。

テーブルには幸せを呼ぶクローバーが埋め込まれています!

歩実

働いていて喜びを感じるのはどんな時ですか?

白木さん
お客さんが食事のトレーを返すときに「美味しかった~!」って言ってくれたり、きれいに残さず食べてくれたりするときかな。

駅長に就任してすぐの頃は、レストランのメニューも蕎麦とうどんしかなかったんやけど、スタッフみんなで相談してアイデアを出し合って、季節ごとの料理やオリジナルカレー、地元の米粉を使ったラーメンなどを提供できるようになった。

時間をかけて愛情を込めて作った料理を喜んでもらえると、やっぱり嬉しいなあ。

今ではこんなに沢山のメニューがあります。ご当地の名産を食べられるのも道の駅の醍醐味ですよね!

歩実
今回取材をさせて頂く中で、駅長の白木さん自らがお店に立って笑顔で接客をされている姿が印象的でした。お客さんと接する時に心がけていることなどがあれば伺いたいです。
白木さん
そやなぁ、やっぱりお客さんのことを第一に考えて行動することかな。せっかく遠くから来て下さったお客さんには、笑顔で喜んで帰ってもらいたいやろ?

この道の駅は特に、高速道路を降りてすぐの場所にあって、言うならば白川村の玄関口。白川村を印象づける大切な役割を担っとると思うんや。

だから困っている人には声をかけるし、外国の方にも身振り手振りで精一杯伝えようと努力する。

俺は英語は全然話せんけど、大事なのは話そうとする姿勢だと思っとるんよ。

お店で販売しているお猪口も、なんと白木さん自らが考案した道の駅オリジナル商品だそう。白川村の栃の大木を加工した贅沢な一品です。

歩実
素敵ですね。お客さんに対しての姿勢ももちろんですが、スタッフさんたちと会話しているときの和やかな雰囲気からも、白木さんが思いやりを重んじる温かい職場づくりをされているのが伝わってきました。

いま道の駅では一緒に働く仲間を募集中とのことですが、どんな人に来て欲しいとか、目指している目標があれば聞かせてください。

白木さん
そうやなぁ。「この場所を良くしたい!」って思いを持って、自ら主体的に、やる気むんむんで動ける人の集まりにしたいね。

目標は「お客さんに喜んでもらうこと」ただそれだけで、それを実現するための過程はひとりひとり違っていいと思ってる。

誰かに言われたことしかしないんじゃつまんないでしょ(笑)これが正解とか完成形っていうのはないから、常にみんなで試行錯誤しながら、工夫してつくりあげていきたいんや。

いつも楽しそうにユーモアを交えて話してくださる白木さん。

歩実

最後に一つだけ、はじめからずっと気になっていたことなんですが、施設の左側にあるちょっと上に浮いた通路みたいなの、あれはなんですか?

施設紹介のときにも触れられていなかったんですが、1階部分だけ吹き抜けになっているのが不思議だなと思って。

道の駅の全体像(左側から2番目の建物が 1階部分だけ吹き抜けの構造になっている)

白木さん
あれはな、神様の通り道なんや。

道路の向かい側に神社があるやろ。あそこからまっすぐ、神様が通る道だと言われていて、その大事な通路を道の駅建設によって塞いでしまってはいかんという理由で、吹き抜けの構造にしたんや。

歩実
なるほど!深い理由があったんですね。

お客さんに対しても、職場の方々に対しても、地域の文化に対しても、心を込めて寄り添う白木さんだからこそ、この道の駅には明るく温かな雰囲気が絶えないんだなと、今回の取材を通して強く感じました。

取材チームの山田・森田(両端)と、駅長の白木さん(中心)

歩実
白木さん、今日は素敵なお話をたくさん聞かせてくださって、ありがとうございました!!!

この記事を読んで道の駅白川郷に興味を持たれた方、まずはぜひお気軽にご連絡ください!

 

道の駅 白川郷

営業時間 8:30~17:00(土産処・合掌ミュージアム)9:30~16:00(食事処)

問い合わせ先 090-6642-4453(駅長 白木さん)

所在地  岐阜県大野郡白川村飯島411番地

公式ホームページ 道の駅白川郷

雇用条件など要相談。村外の方でも大歓迎。まずはお気軽にご連絡を。

人との出会いを楽しんで、魅力ある場づくりに取り組んでくれる仲間を募集します!

2019年5月25日

 


 

この記事を書いた人

山田やまだ 歩実あゆみ( 取材・執筆 )

東京都青梅市出身18歳。東京経済大学1年生。将来自分がどうありたいかを模索中。いろんなことに挑戦してみています。美味しいご飯が大好きです。

 

森田もりた 開斗かいと( 撮影・編集 )

信州大学繊維学部4年生!
人と話すこと、色んな人との出会いが大好きです!いつでも仲間とバカやって人生過ごしていきたい!

 

※ 本記事は2019年8月26日〜30日に開催された白川郷ヒト大学「ローカルワーク編集合宿」で製作されました。

学生限定!ローカルワーク編集合宿2019 学生主催のひと夏編

2019年8月10日