これからの「どぶろく」について子供たちと考える

※この記事は白川村2回目の滞在となった大学院生が村唯一の学校である白川郷学園での授業の様子をまとめたものである

1回目の記事はこちら。

「どぶろく」が繋ぐ皆さんとの絆

白川村で生まれ育った子供たちに「‘‘白川村の’’どぶろく」を先生として語っていいものなのかと、初めてこの依頼を受けた時には考えた。伝統文化としての「濁酒」、「どぶろく祭り」を肌身で理解しているのは、生粋の村民に違いないし、私はその点では力不足なのではないかとも思った。

しかし、外の視点から「白川村のどぶろく」の魅力を伝えられるのはもしかしたら私だけなのかもしれない。そして固定概念の少ない子供たちと、「どぶろく祭り」の将来について語り合うことは、子供たちにもう少し広い視点で祭りの魅力を知ってもらえる機会にもなれば、私自身の学びにもなるのではないかとも思って今回の授業の講師を請け負うことに決めた。

授業の目的は、「どぶろく祭り」を未来に残していくために変えるべきこととそのまま残しておくことをみんなで考えることであった。また、変えることは絶対ダメなことだと思ってしまったり、考えた末積極的に変えないのではなく、なんとなくそのままにしてしまいがちな「伝統」への関わり方をもっと柔軟で前向きなものに変えていこうという思いも持ちながら授業に臨んだ。

授業当日学園に到着し5年生の教室に入ると、8名の教室ながらとても賑やかで楽しい雰囲気が伝わってきた。私も一緒に盛り上がって授業をしよう!と思えるようないい雰囲気だった。授業冒頭驚いたのが、子供たちみんなが自分の意見をしっかりと持っていることだった。前の人の意見も考慮しながら、異なる角度から自分の意見を述べていた。小学生とは思えないレベルの高さに驚かされながら、お陰で授業では少し踏み入った話ができた。

「どぶろくの原料って知ってる?」という問いかけに、「お米!、水!」という解答が元気よく帰ってきた。さらに、「コウジ!」という難しい答えまで、子供たちの口から飛び出してきて、子供たちが以前からどぶろくについて詳しく勉強していることが伝わってきた。

一方通行の授業ではなく、終始子供たちと会話をしながら、お互いがどぶろくについての興味や理解を深めていけるような雰囲気のまま授業が進んでいった。授業が終わった後もみんなが明るく送り出してくれて、今回この講義を請け負わせてもらって本当によかったな、と思える経験となった。

最後に、今回このような貴重な機会を設けていただいた白川郷学園の皆様、今回の講義に携わってくださった関係者の皆様に、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。これからも色々な場でどぶろくを始め、村の魅力について意見を交えることができることを望んでおります。

滞在していたやまほし(シェアハウス)のリビングから撮った空と山と川の写真!

 

この記事を書いた人

石本 龍太郎(いしもと りょうたろう)

・京都大学大学院 農学研究科 修士二回

・居合道(伯耆流)をたしなむ武道系男子。美味しい焼肉屋さんを探してます。